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ここ数年、リタイア、熟年離婚、ひきこもり中年など、暗い話題で取り上げられることが多いお父さんたち。「メタボ」で妻や娘に体型をなじられることも多いかも。当のお父さんたちは、何を思い、どこへ向かっていくのでしょうか。
今回は、主に50代のお父さんたちにスポットを当てて、「お父さんと家族」について考えていきます。ナビゲーターは、積水ハウスと弊社インフィニティの協働研究会「これからの家族を考える会」(以下、「研究会」)の発起人であり、積水ハウスで商品開発に携わる梅原基伸さんです。
(ジェネレーション研究会部長 石田美穂)
今回は、主に50代のお父さんたちにスポットを当てて、「お父さんと家族」について考えていきます。ナビゲーターは、積水ハウスと弊社インフィニティの協働研究会「これからの家族を考える会」(以下、「研究会」)の発起人であり、積水ハウスで商品開発に携わる梅原基伸さんです。
(ジェネレーション研究会部長 石田美穂)

2004年11月、積水ハウス株式会社とインフィニティが、共同で設立した研究組織。これからの家族のスタイルや理想の住まいを考えることを目的に設立され、アンケート調査やインタビュー調査、座談会や見学会などを行ってきた。06年4月には、研究会の声も反映された新コンセプト「カーサ・フィーリア 娘と暮らす家」が積水ハウスよりリリースされた。また、06年12月、研究会の研究成果を元に、書籍『Hahako(ハハコ)世代をねらえ!』(ダイヤモンド社)を出版している。
梅原さん インタビュー
◆自己表現が苦手な団塊パパたち
◆ 空回りする、お父さんの思い
◆「大人の一緒暮らし」にはルールが必要
◆新しい「同居」の流れ
04年当初は主に「母娘(ハハコ)」が研究テーマでしたが、昨年からは「父」にもスポットを当ててきましたよね。
- はい。母娘の研究は、2006年に牛窪さんの『Hahako(ハハコ)世代をねらえ!』(ダイヤモンド社)で成果をまとめることができました。母娘の研究から得られたことは非常に多く、積水ハウスからは「カーサ・フィーリア 娘と暮らす家」というライフスタイル提案の発表にもつながりました。
- ただ、この母娘の研究を進める中で、「お父さんは、こんな母娘をどう思っているんだろうか? お父さんの立ち位置はどこにあるんだろうか?」ということが気になっていました。
確かに。母娘たちのインタビュー中、「あれ? お父さんもご健在ですよね?」と確認したくなることがよくありました。それくらい、お父さんの話が出てこない。
- そう、お父さんの存在が希薄なんですよね。
- そこで、2007年5月末、娘を持つ団塊世代のお父さんたちに集まっていただき「オヤジ座談会」を開催しました。日頃、家族とどのようなコミュニケーションをとっているか、家族とどのような関係でありたいと思っているか、何か努力していることがあるか、などを伺いましたが、総じて感じたのは「日本のお父さんたちは、自己表現やコミュニケーションがあまり上手ではないな」ということです。まあ、私自身も含め(笑)。
年齢が上にいくほど、「家族とうまくコミュニケーションとれている」というお父さんは少なくなるのかもしれませんね。
- そうですね。「オヤジ座談会」では「たまに早く帰っても私の分の食事は何もない」「私だけ旅行に置いて行かれる」「でも、旅先で妻と娘が使うクレジットカードの引き落とし先は、私の口座」などなど、こうして話していてもちょっと悲しくなるような、「お父さんは蚊帳の外状態」のエピソードが次から次へと出てきました。

| 研究成果をまとめた『新女性マーケット Hahako(ハハコ)世代をねらえ!』(ダイヤモンド社) |

| 「オヤジ座談会」ではお父さんたちが本音をポロリ |
でも、お父さん自身が「蚊帳の外でいいや」と心底思っているわけではないんですよね。
- もちろん、「オヤジ座談会」でも、「夕食は毎日、家族と一緒にとるようにしている」「お正月と夏休みは必ず家族旅行をする」「娘の友達の名前を全部覚えている」「毎年、妻と娘へクリスマスカードを送る」などのコメントが出てきました。
- お父さん側は、実は、家族と仲良くする努力をしているんです。
「実は」というところがミソですね。
- そうなんです。どうも、お父さんの思いが家族に伝わっていない、努力が空回りしているのではないかと思われるフシがあります。例えばですが、毎日夕食を家族ととるようにしていても、その夕食の場でムスッと黙って食べてたら、思いが伝わらない。もしくは、コミュニケーションをとろうとして、「カレシとはうまくいってるのか」「いとこの○○ちゃんは今度結婚するそうだが、お前はどうなんだ」などと、娘がイヤがる話題を振ってしまうとか。
それは思いが伝わらないどころか、逆効果!
- 不器用なんですね。日本の男性は自分の思いや考えを表現するのがあまり得意でないと言われますが、家族相手だとなおさら。特に年齢が上にいくほど、「企業戦士として仕事に打ち込み、家のことは妻任せ」で来た方も少なくない。いまさら「家庭を顧みよ」と言われても、どうしたらいいのか分からないんでしょう。家族コミュニケーションのスキルが低いんでしょうね。
家のカタチから家族コミュニケーションを変える方法もありますか?
- ええ。コミュニケーションの苦手なお父さんたちこそ、コミュニケーション空間を大事にしてほしい。不器用なお父さんが家族とスムーズにコミュニケーションを取れるような空間や、お父さんが積極的に家族の時間を楽しみたくなるような空間をつくるなどして、お父さんが一人取り残されないような家づくりをするのも手だと思います。
例えば、どのような空間でしょう?
- 「マイシートリビング」という考え方はどうでしょうか? 名前入りのクッションを置いたりして、リビングの中に自分の居場所を決めておこうという考え方です。リビングと言うと「家族一緒に何かする」というイメージが強いようですが、自分の居場所があると、そこで一人で楽しんでいても違和感がなくなるし、居心地がよくなると自然と集まれて機嫌も良くなり、コミュニケーションも高まるという工夫です。
- 意識すると無理も我慢も生じてきます。「無意識のうちに自然と」という手助けができる空間づくりを考えていきたいですね。
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