--では、20代の結婚市場は「先行き不透明」でしょうか?
- いえ、そうは思いません。30代以上の世代では「ひとり時間重視」が未婚率アップにつながる部分もありますが、いまの20代は、本人たちの柔軟性も取り巻く環境も違います。
--たとえば、どのように?
- 最たる違いが、結婚スタイル自体の多様化。
- いまや、週末だけ一緒に過ごす「週末婚」やそれぞれの仕事を続けながら月に数回だけ会う「月一婚」など、様々なスタイルの結婚が受け入れられるようになってきました。「結婚はこうでなきゃ」と縛られることが少ないので、20代は20代なりのオリジナルな結婚生活を試行錯誤できる環境にあります。
--いまの30代も「従来型とは違う結婚」を模索してきた世代だと思うのですが。
- ええ。ただ大半は「自分には無理だよな」と諦めていたように思います。それがいまは、実現できる社会になった。女性の経済力が向上して、本当の意味で「男女平等」の結婚を選べるようになってきた点も大きいと思います。
--なるほど。もはや「共働き」が当たり前、の時代ですものね。
- ただしその反面、意外に古風な感覚も根強い。
- 前出の新成人アンケートでも、男性の55%が「(結婚後は)家庭の経済的基盤を支えるのは夫の責任」、女性の49.5%が「結婚相手の収入で生活の豊かさは決まる」と考えていました。
- 06年に20代を対象に行った「結婚の形」調査でも、男性の8割が「結婚後の生活費は男性が負担する」と回答しています。
--彼らの結婚観には、「親の影響」もあるのでしょうか?
- 多いにあると思います。先の新成人アンケートで「親はやさしく、あたたかい」「親を信頼している」との回答が、男女ともに8割以上。
- とくに「母親」との関係が深い。別の質問で「不安を相談する相手」を訪ねたところ、男女共に「同性の友だち・同僚」に次ぐ第2位が「母親」で、男性でも35.8%いました。彼らは結婚後も、母親の影響を強く受けるのではないでしょうか。
--男の子もお母さんに悩みを相談するわけですか。確かに上の世代とは違いますね。そこまで親を尊敬している?
- 「尊敬」は少しふさわしくない表現かもしれません。彼らは親を信頼しているものの、「親のようになりたいか」というと、必ずしもそうではない。
- 「親のようなおとなになりたい」「両親のような夫婦になりたい」は、それぞれ3〜5割弱しかいませんでした。
--ええっ?それは少ないですね。なぜでしょう?
- 20代男女の親の多くは、50年代半ば〜60年代前半生まれ。高度成長期の競争社会で生きてきたものの、近年の景気停滞期で多少なりとも苦難を経験しているのでしょう。
- 20代の子どもたちはその姿を見て、「頑張ってきたのに、こんなに苦労するのか。自分はそうはなりたくない」と感じているのではないでしょうか。
--となると、今後「結婚」に求めるものも、変わってきそうですが。
- おそらくそうでしょう。結婚後の生活もそうですが、結婚前の活動、いわゆる「婚活」でも、20代の男女と「35歳以上」とは捉え方が違うはず。若い世代は、親がうるさく言わない、会社でも個人情報やセクハラ問題などで「誰か紹介しようか?」といった「おせっかい機能」が働かないなど、上の世代の現状も参考にしながら、自分から動かないと結婚しにくいことに気付いているところがあります。
- 世間的には、「いまの20代がちゃんと婚活するのか?」との声もありますが、「ある程度の年齢になったら、婚活するもの」といった社会的認知が進めば、素直に受け入れる世代ではないでしょうか。
--そうですよね、そもそも「就活」に慣れた世代ですからね。
- ええ。だからこそ、「婚活」をさほど違和感なく受け入れてくれると思うのです。
- どちらかといえば、「就活」が記憶の彼方にいってしまった、あるいは厳しい就活を経験していない、30代、40代の独身男女のほうが心配。
- 婚活に「遅すぎる」ことはないと思いますが、少しでも早ければ出逢える確率も上がるし、思い描く結婚を実現できる可能性も拡がる。「婚活」上手な20代から刺激を受けて、上の世代も変わってくれればと願っています。
|
今回のジェネレーションナビゲーター 加藤さんが見る
|
今回、改めて「お嬢マン世代」の恋愛・結婚観を伺ってみて、やはり「私たちバブル世代とは、大きく違うんだな」と再認識しました。恋愛・結婚は、私たちが考える以上に深く「男女平等」の意識や「景気」とも連動しているようですね。
そのあたりも含めて、弊社代表・牛窪が執筆した「草食系男子 お嬢マンが日本を変える?」(講談社より、11月末発売)に盛り込みました。ぜひ皆さまもご一読ください。
(石田美穂)
関連リンク集







